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SPECIAL STORY

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Vol.6

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2022年05月12日

富士見のルバーブを、より多くの人へ。マーケティングのプロが仕掛ける、新たな挑戦。

富士見の有名な食材といえば、ルバーブである。ルバーブは、まだ日本ではあまり聞き馴染みがない食材だが、欧米では古くから知られている。日本では食生活の変化によって、ようやく数年前からジャムの材料などをきっかけとして、広まりはじめた。繊維質が豊富で、ビタミンCやカリウムやカルシウムも多いため、お通じを良くし、肌の調子を整える効果もある。そして、八ヶ岳のルバーブ最大の特徴が、まるでルビーのような赤み。日本国内で栽培されるルバーブはほぼ緑系で、赤系は希少な品種とされているのだ。そんなルバーブを栽培、販売しているのが、『八ヶ岳ルバーブハウス』である。ルバーブを加工してグミなどのお菓子、ジャムなどさまざまな形で販売している。運営するのは、数年前まで経営者として活躍していた原田誠さん。今回は原田さんより、ルバーブと富士見町への思いを伺った。

【営業マン、そして経営者として駆け抜けた半生】

原田さんの生まれは、兵庫県丹波の篠山。古来より、京都への交通の要として栄えてきた歴史があり、町並みや祭りなどに京文化の影響を色濃く残している村で育っている。高校で地元を出て、東京の大学を卒業したのちに、電子部品半導体の営業職として20年ほど勤務。45歳になった時、独立して半導体部品を販売する会社を創業する。原田さんは、半導体の総合商社として、首都圏、関西圏、中国にまで事業規模を拡大させた。経歴としては、まさに敏腕経営者という言葉がピタリと当てはまる。一方で、原田さんのプライベートでは、キャンプと家族を愛する穏やかなお人柄。趣味であるキャンプが八ヶ岳との出会いをもたらした。元々、キャンプでは日本各地を巡っていたが、その中でもとりわけ心に刻まれているのは北海道。どこまでも澄み渡る空気に、一面の花景色だ。途方もない感動を覚えたという。この素晴らしい北海道の気候と、2012年に同じくキャンプで訪れた八ヶ岳の冷涼な気候の空気、景色などがかなり近しかった。あの日見た、北海道のような場所が、東京からこれほど近いところにあったことに心動かされた。その後、三週つづけて八ヶ岳を訪れ、この気候が単なる偶然ではないことを念入りに確かめた上で、2013年に別荘を建て二地域居住を開始した。このタイミングで、会社経営を後進に委ね、自身は会長職となった。八ヶ岳での快適な暮らしに、徐々に一年の大半を富士見町で過ごすようになっていった。

【八ヶ岳の暮らしと、ルバーブとの出会い】

移住した富士見町は人同士の触れ合いが多く、今原田さんが力を入れているルバーブとの出会いも、地元でジャムをもらったことが契機となった。この酸味の強さと旨みに魅せられ、関西の友人らにお土産として振る舞ったところ大好評。原田さんは、町ルバーブ生産組合に入り、夫婦二人三脚で栽培を始めた。ルバーブは今でこそ少しずつ認知されつつあるものの、まだ知っているのは健康や美容に関心のあるごく一部の層のみだった。ジャムとして流通だけでは今以上の広がりは難しい。どうすればルバーブの魅力がもっと世に広まるだろうか思案する中で、原田さんは一つの答えにたどり着いた。

「もしこのルバーブを使って、色鮮やかで、爽やかな酸味あるビールが食卓で振る舞われたら、大いに喜ばれるのではないか」この発想に至った当時、ルバーブビールは日本になかったため、スイスのビールを取り寄せてみる。そのビールは、かなり酸味が強く、そのまま提供するのではなく、やや酸味を抑え、より繊細な味わいに調整するなど、日本全体の流通を目指し、独自のアレンジを加えることにした。この方向性をもとに、酒造は全くの未経験であったところから、ビール会社での勤務経験がある知人らに相談しながら、県内外の醸造所に委託。試作を始めたという。ここまでの軌跡を言葉にするのは容易だが、常人には並大抵のことではなかったはずだ。だが、それ以上に苦労したのが、八ヶ岳のルバーブ最大の特徴である赤色をうまく引き出すことだった。酒税法上、副原料として「ビール」に入れられるルバーブの量は、麦芽の重さの5%以内に抑えなければならず、グラム数にすれば、たったの3グラム。夫妻は乾燥させて軽くしたルバーブを使うことで、着色料を使わずに色を出すことに成功した。この成功に甘んじることなく、ルバーブを入れるタイミングによる色や味の違いなども研究し、さらなる品質の向上を追求し続けている。

原田さんは販路開拓にも余念がない。2021年2月には、幕張メッセで開催されたトレードショーにも出品。ここでは、多くの方にルバーブビールの味を知ってもらうことができ、非常に高い評価を得た。それでも原田さんは「まだまだこれから」と語る。ルバーブを普及させるためには、ルバーブビー
ルの現価格を引き下げていく取り組みも必要だ。最近ではさらに、知人の協力を得て、ルバーブの生産面積を拡大した。これにより、さらにルバー
ブビールの生産量、お菓子など他のラインナップも増やしていき、いずれは首都圏にも販路を拡大したいとの意気込みを語る。「富士見といえばルバーブ、ルバーブといえば富士見というイメージにしたい」と原田さん。今後酒類の販売免許を取得し、夏の町内での販売開始を目指す。中で座って飲んでいただくスタイルで気軽に楽しんでいただけるようにしたいとのこと。ネットショップも2022年4月時点で、すでに開設し、「ルバーブと富士見町の知名度を上げたい」と話している。原田さんの挑戦は始まったばかり。これからもルバーブと八ヶ岳の魅力を世に伝えるため、最前線を走り続ける。

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投稿日時:2022年05月12日 / 最終更新日時:2022年05月12日

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